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新空港線蒲蒲線について日本共産党区議団の代表質問

新空港線蒲蒲線について、日本共産党区議団は第1回定例議会代表質問で以下のように質問しています。

【福井議員】質問
新空港線では、区長は繰り返し国の高い評価を得たと述べていますが、この問題では、昨年の決算特別委員会の質問で指摘しましたが、国に高い評価なのかと確認していないことがわかりました。審議会の議事録でも、優先順位をつけることではなく、課題を記述することが適当だというのが当委員会の考えであると記載されています。大田区の都合のよい一方的な解釈と言わざるを得ません。新空港線ができれば沿線地域が活性化するかのように描いています。沿線は素通りとなり、なぜ活性化するのかの根拠がありません。

当区議団が反対する理由の一つが巨額な費用です。今、大田区では試算中ですが、国の試算では約1800億円となっています。利便増進法では三分の一ずつ、国、地方自治体、鉄道整備主体となっています。2011年の総務財政委員会での答弁では、鉄道整備主体に出資、融資する考えはないことを明言しています。しかし、区長は今定例会の挨拶で、第三セクターを想定した整備主体の設立に関する予算を計上したと述べました。大問題です。東京商工リサーチの調査によれば、全国の第三セクター鉄道運営会社63社のうち、2015年度の経常赤字は半数を超える35社、利益剰余金がマイナスの累積赤字も40社と6割に達し、三セク鉄道の厳しい経営環境が明らかになったとありました。とりわけ初期投資の負担などから8社が100億円以上の累積赤字を抱えており、巨額の累積赤字の解消が課題になっているともあります。

●第三セクターへの出資は破綻への道であり、区民へ多額の借金をつくることになります。このような計画はやめるべきです。お答えください。

【松原区長】答弁
次に、出資金についてのご質問をいただきました。新空港線(蒲蒲線)の事業は、国の答申において「矢口渡から京急蒲田までの事業計画は進んでおり、事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において、費用負担のあり方等について合意形成を進めるべき。」との高い評価を受けております。答申を受け、現在、関係者間で諸課題の整理を行っております。関係者間合意が得られた後、速やかに事業着手に向けた準備を進める必要がございます。このため、第三セクターを視野に入れた整備主体設立のための出資金を予算案に計上をいたしました。新空港線整備着手に向け、諸準備を進めてまいります。

【福井議員】質問
高く評価されたとの考え方は、大田区の一方的な解釈であり、東京都は一昨年3月に答申に向けた検討の中間まとめで優先して整備する計画5路線から新空港線を外しました。また、事業者間の合意がありません。フリーゲージトレインはいまだに実用化されていません。この客観的事実を見るのであれば、新空港線(蒲蒲線)は実現することはできないし、するべきではありません。いま一度立ちどまり、考えるべきではないでしょうか。
●そこで質問します。新空港線(蒲蒲線)事業は白紙撤回をすることを求めます。お答えください。

【松原区長】答弁
次に、新空港線(蒲蒲線)事業についてのご質問でございますが、新空港線事業は大田区が30年にわたって取り組んできた重要課題であり、昨年の国の答申を受けて事業実現に向けて大きく前進をしております。新空港線が整備されることにより、区内東西の移動利便性が向上するとともに、沿線まちづくりをあわせて進めることで区の活性化につながります。また、相互直通運転を行うことで、渋谷、新宿、池袋などの副都心や川越、所沢、和光市など埼玉方面と羽田空港との交通アクセスが強化され、東京圏北西部への新たな交通ネットワークが形成されます。引き続き、新空港線の早期整備に向けて全力で取り組んでまいります。
 以上の質問と答弁でした。

なお、2017年度の予算に、「新空港線整備資金積立基金積立金」10億205万6千円と、「新空港線の整備主体設立」1億8000万円が計上されています。日本共産党は予算案には反対し組み換え提案をしましたが、否決されました。

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